【硫酸のたまった禁忌の壺】セラとティオの蟲惑魔で毎ターン使いまわす男(デッキ・レシピ)
ケシゴムと申します。
前回エレキリムの記事を書きましたが、あのデッキ、完成直後に俺が盲腸になるといういわくつきのデッキでした。
もう退院しました。退院記念にブログつくりました。
今回は「禁忌の壺」を使ったデッキをご紹介したいと思います。
《
禁忌 の壺 /Pot of The Forbidden》リバース・効果モンスター 星9/地属性/岩石族/攻2000/守3000 「禁忌の壺」の効果は1ターンに1度しか使用できない。 (1):このカードがリバースした場合、以下の効果から1つを選択して発動できる。 ●自分はデッキから2枚ドローする。 ●フィールドの魔法・罠カードを全て持ち主の手札に戻す。 ●相手フィールドのモンスターを全て破壊する。 ●相手の手札を確認し、その中からカード1枚を選んで持ち主のデッキに戻す。
レベル9のリバースモンスターというシンプルに扱いづらいタイプの遊戯王カードである。
だが、リバース効果はどれも強力で、
現環境(20190101)において伝説級の禁止魔法カード計4種のなかから好きなものを発動できます。
どれも禁止級のパワーである(ていうか禁止である)。
禁忌の壺はその名の通り、“禁忌”とされる力をその身に宿しており、
リバースした状況に応じた能力を発動することができます。
…とはいえ禁忌の壺は最上級でリバースモンスター。
裏側守備表示でフィールドに出したあと、リバースする必要があります。(リバースするって吐いてるみたいですね(笑))
効果を発動できたとしても、モンスターが「リバース」するのは基本的に1度のみ。
禁忌の壺を維持したとしても、再度裏側表示にしない限りは再起動は狙えません。
しかしこの世には、
リバース効果を複数回発動できるカードがある!
《
硫酸 のたまった落 とし穴 /Acid Trap Hole》通常罠 (1):フィールドの裏側守備表示モンスター1体を対象として発動できる。 そのモンスターを表側守備表示にし、守備力が2000以下の場合は破壊する。 守備力が2000より高い場合は裏側守備表示に戻す。
こいつは相手フィールドの裏守備モンスターを破壊するカードではない。
自分フィールドの裏守備モンスターをリバースさせるカードだ!
禁忌の壺は守備力が3000あります。
そのため硫酸のたまった落とし穴で破壊されず、そのまま裏側守備表示に戻る。
つまり硫酸のたまった落とし穴が禁止魔法カードに化けるのです!(愛崎えみる)
だからデッキ作るお!
【蟲惑魔】ができました。
しかたねえだろ、もともと蟲惑魔が使いたかったんだから。
「蟲惑魔」シリーズ。
それは「落とし穴」「ホール」の罠カードを自在に操るねーちゃんたちだ。
このデッキで特に活躍する蟲惑魔をみんなに紹介します。
《トリオンの
蟲惑魔 /Traptrix Myrmeleo》効果モンスター 星4/地属性/昆虫族/攻1600/守1200 (1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。 デッキから「ホール」通常罠カードまたは「落とし穴」通常罠カード1枚を手札に加える。 (2):このカードが特殊召喚に成功した場合、 相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動する。 その相手のカードを破壊する。 (3):このカードはモンスターゾーンに存在する限り、 「ホール」通常罠及び「落とし穴」通常罠カードの効果を受けない。
召喚するだけで「落とし穴」をサーチする、やり手のありじごくっ娘。
この子のおかげでピン挿しの「狡猾な落とし穴」があまり事故りません。
特殊召喚時のサイクロン効果も優秀で、「戦線復帰」などの蘇生とも相性がよい。
《ランカの
蟲惑魔 /Traptrix Mantis》効果モンスター 星4/地属性/昆虫族/攻1500/守1300 (1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。 デッキから「蟲惑魔」モンスター1体を手札に加える。 (2):このカードはモンスターゾーンに存在する限り、 「ホール」通常罠カード及び「落とし穴」通常罠カードの効果を受けない。 (3):1ターンに1度、自分フィールドにセットされた魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。 そのセットされたカードを持ち主の手札に戻す。 その後、自分の手札から魔法・罠カード1枚をセットできる。 この効果は相手ターンでも発動できる。
トリオンでは「落とし穴」をサーチする一方、このランカは「蟲惑魔」をサーチする。
当然のように同名もサーチするのはもう時代としか言いようがない。
③の効果はセルフバウンスですが、これは後述のティオ(または埋蔵金の地図)と相性がいいです。
《セラの
蟲惑魔 》リンク・効果モンスター リンク1/地属性/植物族/攻 800 【リンクマーカー:下】 リンクモンスター以外の「蟲惑魔」モンスター1体 このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。 (1):リンク召喚したこのカードは罠カードの効果を受けない。 (2):通常罠カードが発動した場合に発動できる。 同名カードが自分フィールドに存在しない「蟲惑魔」モンスター1体をデッキから特殊召喚する。 (3):このカード以外の自分の「蟲惑魔」モンスターの効果が発動した場合に発動できる。 デッキから「ホール」通常罠カードまたは「落とし穴」通常罠カード1枚を選んで自分フィールドにセットする。
蟲惑魔1体でリンク召喚できる小さき怪物。
この嬢ちゃんが居る時に通常罠を打てば蟲惑魔をリクルートし、
蟲惑魔の効果が発動すれば落とし穴をサーチする。
おれ、こいつとデュエルしたくねえ!
《ティオの
蟲惑魔 /Traptrix Dionaea》効果モンスター 星4/地属性/植物族/攻1700/守1100 このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。 (1):このカードが召喚に成功した時、 自分の墓地の「蟲惑魔」モンスター1体を対象として発動できる。 そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。 (2):このカードが特殊召喚に成功した時、 自分の墓地の「ホール」通常罠カードまたは「落とし穴」通常罠カード1枚を対象として発動できる。 そのカードを自分フィールドにセットする。 セットしたカードは次の自分ターンのエンドフェイズに除外される。 (3):このカードは「ホール」通常罠カード及び「落とし穴」通常罠カードの効果を受けない。
特殊召喚時、墓地の「落とし穴」を再利用する最凶マスキッパ娘。
先述のセラの蟲惑魔からリクルートでき、その時に使った「落とし穴」も再度セットできる。
召喚時の効果も隙がなく、墓地の蟲惑魔を蘇生できる。なお、同名OKで効果も無効にならない。
このように、蟲惑魔は「落とし穴」のプロフェッショナルです。
「硫酸のたまった落とし穴」を使うなら、この小娘たちの力を借りない手はないのです!(愛崎えみる)
トリオン、セラ、ティオを使って「硫酸のたまった落とし穴」を用意、
あとは禁忌の壺をセットできたら、硫酸打ち放題タイムがはじまる。
相手のターンにサンダー・ボルトするもよし、
自分のターンに強欲な壺するもよしです。
一度使った硫酸のたまった落とし穴も、セラ→ティオのコンボですぐにサルベージ&セットできます。
毎ターン禁忌の壺が使えるなんて最高だぜ!!!
…禁忌の壺どうやって出すんだ!?
…いくつか手段を考えてみました。
《
占術姫 コインノーマ/Prediction Princess Coinorma》リバース・効果モンスター 星3/地属性/天使族/攻 800/守1400 (1):このカードがリバースした場合に発動できる。 手札・デッキからレベル3以上のリバースモンスター1体を 裏側守備表示で特殊召喚する。 この効果の発動後、ターン終了時まで 自分は「占術姫」モンスター以外のモンスターの効果を発動できない。
リバースモンスターの強い味方、コインノーマ。
レベル3以上のリバースモンスターをデッキから直接セットできます。
当然ステータスの高い禁忌の壺との相性もよいですが、効果発動後に「占術姫」以外のモンスター効果が封じられます。
相手ターンに動くことも多い「蟲惑魔」のメンバーとは少し噛み合わせが悪い部分もありますが、デッキからリクルートするのはシンプルに有用。
《ティンダングル・エンジェル/Tindangle Angel》
リバース・効果モンスター 星4/闇属性/悪魔族/攻 500/守1800 このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。 (1):このカードがリバースした場合に発動できる。 自分の手札・墓地から「ティンダングル・エンジェル」以外のリバースモンスター1体を選んで裏側守備表示で特殊召喚する。 この効果が相手ターンのバトルフェイズに発動した場合、 さらにそのバトルフェイズを終了する。
コインノーマがデッキからセットなら、この「ティンダングル・エンジェル」は墓地からセット。
また、効果発動後にとくにデメリットもなく、攻撃抑制効果も優秀です。
しかし、先に墓地へ送る必要があるのが悩ましいところ。
《サブテラーの
継承 /Subterror Succession》通常罠 このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。 (1):以下の効果から1つを選択して発動できる。 発動後このカードは墓地へ送らず、そのままセットする。 ●手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、モンスター1体を選んで墓地へ送り、 同じ属性でカード名が異なるリバースモンスター1体をデッキから手札に加える。 ●手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、リバースモンスター1体を選んで墓地へ送り、 同じ属性で元々のレベルが低いモンスター1体をデッキから手札に加える。
「モンスター」と「同じ属性のリバースモンスター」をトレードする罠カード。
蟲惑魔と禁忌の壺はいずれも地属性のため、お互いの相性はばっちりです。
禁忌の壺を墓地に落とせば、「ティンダングル・エンジェル」や「バースト・リバース」「浅すぎた墓穴」で墓地からのセットを可能とします。
さらに、“発動後このカードは墓地へ送らず、そのままセットする。”という珍しい効果を持ちます。永続罠かおめーは!
「維持することで複数回発動する通常罠」は、通常罠の発動をトリガーとするセラの蟲惑魔と相性がよく、
手札交換をしながらフィールドに蟲惑魔を揃えていくことができます。
これだけあれば、禁忌の壺のセットなんて楽なモンよ!
禁忌の壺…
手札に来るんですわ…
みんなに説明しよう。
このケシゴムはドロー力がない。ちなみにパック運もない。
手札から墓地に落とす手段もなく、ただただ禁忌の壺を引くという場面がたびたびありました。
禁忌の壺をピン挿しにしようが、「サブテラーの継承」を増やそうが、
蟲惑魔とリバースモンスターはそもそもシナジーするものではありません。
いくらリバースモンスターサポートのウェイトを増やしても、
そのせいで「硫酸のたまった落とし穴」の用意ができなくては意味がない。
これがコンボデッキの性、なのかもしれない……
禁忌の壺は、手札に来て事故要因となってしまう……
じゃあ手札から出すわ!!!!
《
早 すぎた帰還 /Premature Return》通常罠 (1):手札を1枚除外し、除外されている自分のモンスター1体を対象として発動できる。 そのモンスターを裏側守備表示で特殊召喚する。
除外ゾーンからモンスターを裏側守備表示で特殊召喚するカード。
なぜか各方面から無限に貰うので、俺の自宅にリアル500枚くらいある。
イラストのサイ・ガールがかわいらしいので、効果が世界で一番なんでもいいカードと思っていた。
だがこの効果は、発動条件で除外した手札のモンスターも帰還させることができる。
手札で引いた禁忌の壺も、直接セットできるのだ!
3枚入れたらあ!!!(ヤケ)
この早すぎた帰還の投入、
そして先述のコインノーマ、ティンダングル・エンジェル、サブテラーの継承により、
禁忌の壺のセット率向上は大幅にアップした…
と思われたが、問題があった。
早すぎた帰還は、除外されてる自分のモンスターがいないと発動できない。
つまり、能動的に除外するギミックを組み込むことが必要なのだ。
このパツパツのデッキにさらにギミックだと…!?
ディアボとか使ってるデッキならなんてことないが、驚いたことに蟲惑魔は全然除外を使わない。(相手は奈落に落とすのに)
しかもこれ以上事故率をあげては、せっかく安定しつつある他のギミックにも影響を与えかねません。
何か…事故らなくて能動的に除外できるカードはないか…
お、お前は…
微妙な応募者全員サービスの…
《
氷獄龍 トリシューラ/Trishula, the Dragon of Icy Imprisonment》融合・効果モンスター 星9/水属性/ドラゴン族/攻2700/守2000 カード名が異なるモンスター×3 このカードは自分の手札・フィールドのモンスターのみを素材とした融合召喚及び以下の方法でのみEXデッキから特殊召喚できる。 ●自分フィールドの上記カードを除外した場合にEXデッキから特殊召喚できる(「融合」は必要としない)。 (1):元々の種族がドラゴン族のモンスターのみを素材としてこのカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。 自分のデッキ・相手のデッキの一番上・相手のEXデッキの順に確認してそれぞれ1枚ずつ除外する。 このカード名のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。
モンスター3体を除外して特殊召喚できるカード。
一見、かなり厳しい消費量ですが、蟲惑魔はトリオン、セラ、ティオなどでモンスターを増やしやすい。
そのため、いざという時は(無理すれば)出せる。
しかも普段はEXデッキにいるので手札事故が絶対に発生しない。
早すぎた帰還+禁忌の壺は、そもそもが「両方揃えた時」でないと使えないコンボです。
わざわざその場面のための準備をする構築にするより、来ちゃったら来ちゃったで始動できるようにするというのがポイントです。
そのほか、事故らないように除外するカードを数枚投入しています。
《
封印 の黄金櫃 /Gold Sarcophagus》通常魔法 (1):デッキからカード1枚を選んで除外する。 このカードの発動後2回目の自分スタンバイフェイズに、 この効果で除外したカードを手札に加える。
早すぎた帰還の前準備にもなるし、早すぎた帰還で除外モンスターを帰還させることもできる。
また、蟲惑魔はデュエルを低速化させるので、普通のデュエルでは遅く感じるサーチも、ある程度信頼度が増します。
手札事故が起こらないカードです。
《スケープ・ゴート/Scapegoat》
速攻魔法 このカードを発動するターン、 自分はこのカードの効果以外ではモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚できない。 (1):自分フィールドに「羊トークン」(獣族・地・星1・攻/守0)4体を守備表示で特殊召喚する。 このトークンはアドバンス召喚のためにはリリースできない。
リンク環境で大人気の「スケープ・ゴート」。これが除外???と、みんなは思っただろう。
トークンを「リンクリボー」などの小粒リンクモンスターに変えれば、
そいつらを除外して「氷獄龍 トリシューラ」が特殊召喚できるのです!(愛崎えみる)
そもそもが汎用性が高いカードなので、こちらもまず事故にはなりません。
って感じのデッキです。
何回か実戦してみた所感としては、
以前と比べて蟲惑魔自体の地力が上がっていて、禁忌の壺がなくても全然戦えます。
ですが禁忌の壺+硫酸のたまった落とし穴のコンボが決まれば、効果ですぐにディスアドバンテージが取り返せるので、
多少無理やりな動きをしてでも狙っていく、という動き方になりました。
あと、ドロー連打が楽しすぎて、相手の邪魔するの忘れることが何度かありました。